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写真(国内・海外)

ID400 澤田知子

街中の証明写真機で衣装メーク表情を変え400人の自分を撮影したセルフポートレートシリーズ。 現にある自分こうありたいという自分そして他人が見る自分・・・。揺れながら果てしなく増殖していく「自分」のイメージに切望と夢若さがない交ぜになって現出する。「人はいったい何を見ているんだろう」という根源的な問いかけアイデンティティの揺らぎを直視するエネルギーが満ちる。
2003年度の木村伊兵衛写真賞 ICP(The Twentieth Annual ICP Infinity Award of Young Photographer)を電撃受賞。「外見と内面の関係」をテーマに一貫して写真作品をつくってきた澤田の原点ともいえる作品。

http://www.e-sawa.com/

ID400 澤田知子

□ 判型:A6変
□ 総頁:416頁
□ 上製 
□ ISBN 4-86152-012-6

定価:2,800円+消費税
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書 評

ID400―Pen10/1号掲載
――澤田知子さんが紹介されました

写真を撮ることは、“考えるため”の手段

 現代の日本の写真界でセルフポートレートを撮る女性作家といえば、やはり澤田知子をおいてほかにない。
大学の卒業制作で、自動証明写真機で撮影した400人の証明写真を収めた『ID400』で、キヤノン写真新世紀特別賞を受賞。
注目を集めた彼女はその後も一貫して、自身の顔と姿に着目した写真を撮り続けている。
たとえば、『OMIAI』では、街の写真館で撮るような「お見合い写真」の意匠を纏った澤田がいる。
ユーモラスで同時にシリアスなその世界。彼女は何を写そうとしているのか。
現在アメリカを拠点に活動する彼女に、作品にどんなメッセージを込めているのかを訊ねた。
「特定のメッセージはありません。作品は、私が考えるためにつくっています。
だからいつも作品は答えではなく、どちらかというと質問であり、疑問です」。
澤田のセルフポートレートは自分の存在と、外見と内面を取り巻く社会的な関係に、鋭い「質問」を投げかけている。

『ID400』の女の子たちから結果的ににじみ出てくるのは、与えられたイメージに振り回されることなく、多重なイメージを自在に着こなす、タフでお茶目な普通人・澤田知子の等身大の存在感なのだ。自虐的とも違う軽やかなその姿勢はちょっぴり切なく、また前向きなパワーに貫かれている。

― STUDIO VOICE 7月号

【第28回木村伊兵衛写真賞 選考コメントより】

今という時代のうわっ面を自ら演じ、そんな自分に自らが化学反応を起こすフィルムとなって、すべての今を写しとってしまう。これぞまさしく肉体写真ではないでしょうか。
(篠山紀信)

『普通の女の子になりたくてたまらない、普通じゃない私』の、痛切な心情が滲み出ているようで、その叫び声の濁りのなさが、僕らすれっからしの選考委員のこころに響いたのである。 もしかしたらこれは、映像による自傷行為ではないかと思ってしまうほどに。
(都築響一)

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