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写真(国内・海外)

OMIAI 澤田知子

私たちは「彼女」のどこに何を見ているのか ― 見合い写真から被写体の人柄を読み取ろうとするお見合いの慣習に着目し、「外見と内面の関係」というテーマをさらに深化させた。それはまさに頁を繰るごとに立ち現われる、「彼女」と私たちとの「OMIAI」でもあり、不思議な存在感と、魅力を投げ掛けてくる。

http://www.e-sawa.com/

皮肉と自信を同時に感じさせるアーティスト。
これこそ私がずっと探していたアーティストだと思いました。
彼女の作品は自分をあらゆる姿に変装させることを通じて
自分の中にある皮肉と自信を感じさせるものです。
外見の変化を楽しんでいながらも作品は’役を演じる’ことを超え
この社会は見せかけの姿で自己の存在を表している
という価値観を見せています。

― ピーター・ノエバー(MAKオーストリア応用美術館館長)(『VOGUE』)

OMIAI 澤田知子

□ 判型:A4変
□ 総頁:72頁
□ 上製
□ ISBN 4-86152-031-2

定価:2,800円+消費税
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書 評

OMIAI―IMA秋号掲載

お見合い写真を題材に、澤田知子が30人の女性に扮したセルフポートレート集。年齢 も職業も性格もバラバラの女性たちは、観る人によって、また日本と海外でも、写真 の読みかたが異なりそうだ。

今一番勢いのある写真作家と言えるかもしれない。澤田知子は昨年、写真会の芥川賞といわれる木村伊兵衛写真賞を受賞した。個展やグループ展などで順調にキャリアを伸ばし、今年の「愛・地球博」アートプログラムへの参加も決まっている。
『OMIAI』はその彼女の2冊目の写真集。一貫して「内面と外見のギャップ」をテーマにセルフポートレートを発表してきたが、このシリーズでも自分自身が被写体になっている。
専門のスタジオで撮影したという「お見合い写真」である。年頃の女性なら誰でもこんなポーズを決めて、金縁の画面におさまる可能性があるだろう。澤田は髪型、メーキャップ、服装を変え、30通りの「令嬢」に変身してみせる。たしかによく見れば同一人物なのだが、その第一印象の違いは驚くべきものだ。まるで正反対に見えるほどかけ離れた、複数の「セルフ」がそこに出現しているのだ。
澤田は「お見合い」という社会的制度に代表される、「外見」のみが一人歩きする女性への片寄った見方を、軽やかに笑い飛ばし、「それでいいの?」と問い返す。そこには柔軟でしなやかなフェミニズムへの志向が芽生えつつあるように思える。(飯沢耕太郎)

― 2005年3月6日(日) 朝日新聞「視線」掲載

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