斉藤清 凝視する猫たち
日本の現代版画の創成期を支え常に木版画のパイオニアとして活躍した斉藤清（1907－1997）。（中略）＜会津の冬＞は制作された数に加えその静寂の雪風景を描いた作品故に氏の作風といえばモノクロームのイメージが強いのではないでしょうか。しかしながら色彩豊かでモダンな作品も数多く制作しています。軽妙洒脱に単純化されたフォルムと版木の木目を装飾的に配した画面構成と色使いは斎藤芸術の真髄といえるでしょう。なかでも猫を題材とした作品は心惹かれる強い印象を残しています。作品の多くに「凝視」というタイトルがつけられているようにとりわけ猫の強い目に斉藤画伯は魅せられたようです。柔らかな姿態や特徴的な仕草を瞬時に捉え強調と省略を施しユーモアを交えて表現されています。
杉本明郎（やないづ町立斎藤清美術館学芸員）－序文より抜粋－
重版
斉藤清 凝視する猫たち
日本の現代版画の創成期を支え常に木版画のパイオニアとして活躍した
斉藤清（1907－1997）。（中略）
＜会津の冬＞は制作された数に加えその静寂の雪風景を描いた作品故に
氏の作風といえばモノクロームのイメージが強いのではないでしょうか。
しかしながら色彩豊かでモダンな作品も数多く制作しています。
軽妙洒脱に単純化されたフォルムと版木の木目を装飾的に配した
画面構成と色使いは斎藤芸術の真髄といえるでしょう。
なかでも猫を題材とした作品は心惹かれる強い印象を残しています。
作品の多くに「凝視」というタイトルがつけられているように
とりわけ猫の強い目に斉藤画伯は魅せられたようです。
柔らかな姿態や特徴的な仕草を瞬時に捉え強調と省略を施し
ユーモアを交えて表現されています。
杉本明郎（やないづ町立斎藤清美術館学芸員）－序文より抜粋－