北斎漫画BOX 全3巻セット
天才・葛飾北斎のすべてが凝縮された歴史的ロングセラー『北斎漫画』。
全15編、総ページ970、およそ4000カットをテーマ別に完全収録したリメイク版。
「江戸百態」(第1巻)、「森羅万象」(第2巻)、「奇想天外」(第3巻)
の全三巻入りBOXセット。
寄稿:1巻 会田誠 2巻 しりあがり寿 3巻 横尾忠則
解説:永田生慈
協力:浦上蒼穹堂
アートディレクション:祖父江慎
書 評
読売新聞 ―2011/6/12 掲載
田舎親父の寄り合い風情、疲れた母親の昼寝顔、風に裾を煽られて困る娘の後ろ姿など、当時実存したに違いない人と場面のあらゆるリアリティを一図のなかに完璧に閉じこめているから、一コマ漫画にも通じている。「さまざまのかたち、けはい、さながらいきてはたらくかとぞおぼゆる」、と江戸の狂歌師・六樹園(石川雅望)が序文で褒める通り、今日の目にも、人間の気配、交わる姿はきびきびと生動するのである。ゆるく分類され、一ページにぎっしりと描きこまれた略筆の人物図には、無数の小さな物語が宿っているように感じる。ページの上を流れる目は、ある人物の仕草で止まり、逆行し、なぞるように眺め直す運動を繰り返している。読書の感覚によく似ている。 『北斎漫画』は、日本の書物としてもっても早い時期に欧州へ渡り、紹介されている(シーボルトの『日本』、1832年刊)。ジャポニズムの起爆剤としてフルに働いた、「世界文学」でもある。
(ロバート・キャンベル氏 掲載記事より抜粋)

