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コンテンポラリーアート

Through the ’70s 村上三郎

Through the ’70s  Murakami Saburo

Murakami Saburo was a seminal figure at the center of the Gutai Art Association who became known for his “Paper-Breaking” works, a probable forerunner of performance art, and whose activities made new waves in the history of art after World War II.
In the 1970s, Murakami moved away from Gutai and further deepened his unique sense of creativity.
This book focuses on Murakami’s work during his oft-neglected 1970s period, drawing from a variety of valuable sources, including commemorative photos and the artist’s own handwritten notes.
Murakami Saburo: Through the ’70s provides an overview of the artist’s major works from his early period through to his years as a member of Gutai, and delves into the relationship between these periods.
Applying a unique perspective, this monograph sheds light on the world of Murakami, a creator who now, more than ever before, truly deserves to be reconsidered.

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《具体美術協会》の中核メンバーとして活躍し、パフォーマンスアートの先駆けともいえる作品「紙破り」をはじめ、戦後の美術史に新たな波を生み出した村上三郎。

《具体》を離れた後の70年代、村上はさらにその独創性を深化させた。
本書では、これまで取り上げられることの少なかった70年代の活動を、
記録写真や作家直筆のノートなどの貴重な資料によって再構成。
また最初期から具体時代にかけての代表作を通観し、双方の関係性を探る。
今まさに再考されるべき表現者・村上の世界に独自の視点から光をあてた作品集。

企画編集:アートコートギャラリー
デザイン:豊永政史

Through the ’70s
Murakami Saburo

□ format : 263×190×20mm
□ binding : Hardcover
□ page : 160 pages(color)

Special online price:
2,800 yen (JPY)
Price with shipping included as follows:

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Through the ’70s
村上三郎

□ 判型:B5判
□ 総頁:160頁
□ 上製

□ ISBN:978-4-86152-384-7 C0070

定価:2,800円+消費税
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書 評

村上三郎 Through Through the ’70s―毎日新聞5月15日掲載

「具体」村上三郎のパフォーマンス 作品集出版
偶然の輝き よみがえる伝説

 再評価が進む前衛美術グループ「具体美術協会(具体)」の主要メンバーだった村上三郎(1925~96年)。具体解散後の70年代、村上が発表した伝説のパフォーマンスに光を当てた作品集『村上三郎 Through the’70s』(青幻舎)が出版された。企画編集したアートコートギャラリー(大阪市北区)のスタッフ、清澤倫子さんは「『具体の村上』ではなく、一作家としての村上三郎を知るきっかけになれば」と話している。

 具体は54年、抽象絵画に取り組んだ吉原治良をリーダーに、阪神地域の美術家で結成。村上は当初からのメンバーで、木枠に張ったハトロン紙を全身で突き破る「紙破り」などで知られる。72年の解散以降も独自の表現を積み重ねた。同ギャラリーは2011年、回顧展「村上三郎―70年代を中心に」を開催。その後の調査や資料整理の成果を作品集にまとめた。当時の記録写真や資料も紹介している。

 80年代以降、村上は具体回顧展での再制作に精力的に取り組んだ。トレードマークの「紙破り」は生涯で計40回近く発表。芦屋市美術博物館の元学芸課長で、甲南女子大文学部教授の河﨑浩一さんは「紙破り」を目撃した印象をこう語る。「破る前、紙の前で精神統一する間の静けさ。そしてバーンという音。まさに音の作品」

 作品集には、村上の言葉をちりばめ、具体時代の作品や年譜も掲載。表現活動の全容が見渡せる。清澤さんは「具体時代もそれ以降も、村上は時間や空間を切り取って作品にした。偶然の生み出す輝きを大切にし、芸術に対して無垢であることを追求していた」と話す。

(清水有香)

村上三郎 Through Through the ’70s―読売新聞5月2日掲載

「具体」進む再評価
前衛芸術の精神 次代に

 戦後、関西を拠点に活動した前衛美術家集団「具体美術協会(具体)の精神性や、メンバーによる表現の意味を、できるだけ正確に次代に伝えようとする動きが、内外 で広がっている。結成から60年目を迎え、改めて、再評価が進みそうだ。

 ハトロン紙を破って走り抜けた「紙破り」で知られるのは、村上三郎(1925~96)だ。55年、具体の第1回展を控え、自室で構想を練っていた時、3歳の長男がふすまを突き抜けて部屋に飛び込んでくる出来事がきっかけで生まれたパフォーマンスである。

 以後、94年までに約40回の「紙破り」が実施されたが、村上の活動はこれだけではない。足跡を振り返ろうと出版されたのが「村上三郎 スルー・ザ・セヴンティー ズ」(青幻舎)。アートコートギャラリー(大阪市北区)の八木光恵さん(60)と清澤倫子さん(29)が企画、編集した。特に力を入れたのは、再現が困難な70年代の個展の紹介だ。

 例えば73年の大阪での個展「無言」。沈黙した村上が「一言もいわないことが作品です」と記して来場者に渡した紙や、筆談のメモなどを掲載。当時の映像が残らないだけに、この記録は大きな意味を持つ。

 清澤さんは「緻密な思考を構築する作家だっただけに、そこから自らを解き放ち、無の状態になることで新しい表現に到達できると考えたのでは。紙破りのイメージが独り歩きしがちだが、活動の全貌を知り、理解を深めてほしい」と話す。

 果敢な創作のエネルギーは今もなお輝きを放ち、見る人を惹きつける。
(木村未来)

村上三郎 Through Through the ’70s―美術手帖5月号掲載

戦後の重要作家、村上三郎の活動を通観する作品集。
1970年代の個展の様子を残された記録で再構成するほか、「具体」メンバー時の活動、伝説の「紙破り」パフォーマンスの記録、絵画作品、生前のインタビューや論考などを網羅。
「瞬間」に賭けた作家の軌跡が浮かび上がる。

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