2017.04.04

「生誕220年 広重展」が開催されています。


生誕220年 広重展

「生誕220 広重展-東海道五拾三次を描いた天才風景絵師」
特設サイト


鹿児島市立美術館にて、今年生誕220年を迎える
歌川広重(1797-1858)の展覧会を開催中です。


開幕初日の様子

会場には代表作の保永堂版「東海道五拾三次」の全揃に、
各種東海道や諸国の名所絵、さらにゴッホが模写した、
「名所江戸百景 亀戸梅屋舗」「名所江戸百景 おおはしあたけの夕立」の
特別出品2点も加え、全150点が並びます。






会場風景


じつは、鹿児島では保永堂版「東海道五拾三次」の55枚すべてが 揃って展示される機会は初めてのことで貴重な機会でもあります。

広重が37歳頃に刊行した保永堂版は、刊行するやいなや大人気。
その後、生涯を通じて風景版画を描き続けました。
単に名所を描くのではなく、季節、天候、時間帯など 様々に組み合わせた「設定」は見所として知られ、 雨の「庄野」などもその作例の一つです。


「東海道五拾三次 庄野 白雨」

当時、東海道五拾三次が広く受け入れられた背景には、
十返舎一九の『東海道中膝栗毛』の大ヒットがあったとされ、
画中には弥次さん喜多さんらしき人物の姿も。
いきいきと親しみを持って描かれた人物像もまた、 広重作品の大きな魅力ですね。


「東海道五拾三次 鞠子 名物茶店」



東海道五拾三次 御油 旅人留女




すべての作品に解説付きの、展覧会図録兼書籍も刊行しています。
どうぞお手にとってみてください。

企画事業部 福岡



2017.01.20

春の訪れを愉しむ、「艶美の競演」展開催中


新春にふさわしい「艶美の競演-東西の美しき女性 木原文庫より−」展が明石市立文化博物館にて開催されています。

 

「艶美の競演-東西の美しき女性 木原文庫より−」展公式サイト

 

本展覧会は「木原文庫」のコレクションの中より、選りすぐりの81点を紹介するもので、個々の作品がきらりと光る、近代日本画の多彩な顔ぶれを楽しむことができます。

「この一本の線を引くために、どれだけの修練と努力があったのであろうかと思いますと、どんな作品であってもおろそかに鑑賞できるものではありません。」

と語るコレクター・木原眞人氏の「日本画の線の表現」への眼差しや作品に通底する一貫した美意識に触れられる機会でもあります。


展覧会は2部に分かれており、第1部では、東京は鏑木清方、大阪は島成園を中心として、上村松園や北野恒富、木谷千種ら「東西の美人画」がその美を競い合うように並びます。その作品群や圧巻…





「影絵之図」島成園
町娘と思われる女性が影絵を作る場面が臨場感をもって描かれる


第2部では、歴史画、花鳥画、風景画により近代日本画の銘酒が形成した大きな流れを辿ります。





「春夜桃李図」冨田渓仙
色彩表現が美しく、桃の香りが匂い立つようにも見える

 

会期中は、「立春ぶんぱく茶会」なる野点形式のお茶会も開かれるようです!
(詳しくは明石市立文化博物館のHPをご覧ください)

ぜひ会場へ足を運び、上品で優美な「木原文庫」の世界をぜひご堪能ください。



企画事業部 福岡



2016.09.27

万葉歌ゆかりの地で
「大和うるわし 国のまほろば」展開催中

香川県立東山魁夷せとうち美術館にて、
万葉日本画の「大和うるわし 国のまほろば展」がはじまりました。

「大和うるわし 国のまほろば」展公式サイト
http://www.pref.kagawa.lg.jp/higashiyama/exhibitions/index.html#page_now

「万葉集」に題材を得た総34点の日本画作品が並ぶ展覧会です。
(※会期中、前期後期の入れ替えあり。)

万葉集は現存する日本で最も古い歌集で、
4500首余りの歌が収められる一大歌集。
その内容は、自然や季節の美しさを詠んだ歌、男女の恋を詠み合う歌、
死を悼む挽歌あり…というもので
日本画の美しさに加え、歌そのものの魅力を感じられる展覧会です。

展示会場の様子

開催館の東山魁夷せとうち美術館は、
柿本人麿が万葉歌に詠んだ「沙弥島」にあり
万葉歌にゆかりのある土地なんですね。
美術館は、同じく香川県の丸亀にある猪熊弦一郎現代美術館などを手がけた谷口吉生。

瀬戸大橋のたもとにありこの絶好のロケーション…!
訪れるのに、わくわく感が増しますね〜。

この機会にぜひお出かけください。

企画事業部 福岡


2016.10.12

江戸のなぞなぞ解けるかな?
「判じ絵の世界」展開催中

豊橋市二川宿本陣資料館にて
「判じ絵の世界」展がはじまりました。

http://www.futagawa-honjin.jp
「判じ絵の世界」展公式サイト

判じ絵には、人気役者や力士、動植物、勝手道具など
あらゆるものが取り上げられていますが
なかには「地名」がなぞなぞになっているものもあります。

今回は、ここ愛知県の地名が答えになっている、
「中京新報」付録の判じ絵も出品されているので、
とくに愛知にお住いの方は、ピンときやすいかもしれません。

試しに、その中から1問出題。
さて、こちらは・・・?

「中京新報附録 懸賞判じ絵」より部分

答えは、豊橋(「と」が4つ・歯・舌[し])です。

ちなみに豊橋市二川宿本陣資料館があるのは、
「本陣」の名の通り東海道筋の当時の宿場町。
大名の宿である「本陣」と庶民の宿の「旅籠屋」もあわせて見学できるので、
展覧会とご一緒に江戸時代の旅の様子もお楽しみください。

企画事業部 福岡


2016.09.27

万葉歌ゆかりの地で
「大和うるわし 国のまほろば」展開催中

香川県立東山魁夷せとうち美術館にて、
万葉日本画の「大和うるわし 国のまほろば展」がはじまりました。

「大和うるわし 国のまほろば」展公式サイト
http://www.pref.kagawa.lg.jp/higashiyama/exhibitions/index.html#page_now

「万葉集」に題材を得た総34点の日本画作品が並ぶ展覧会です。
(※会期中、前期後期の入れ替えあり。)

万葉集は現存する日本で最も古い歌集で、
4500首余りの歌が収められる一大歌集。
その内容は、自然や季節の美しさを詠んだ歌、男女の恋を詠み合う歌、
死を悼む挽歌あり…というもので
日本画の美しさに加え、歌そのものの魅力を感じられる展覧会です。

展示会場の様子

開催館の東山魁夷せとうち美術館は、
柿本人麿が万葉歌に詠んだ「沙弥島」にあり
万葉歌にゆかりのある土地なんですね。
美術館は、同じく香川県の丸亀にある猪熊弦一郎現代美術館などを手がけた谷口吉生。

瀬戸大橋のたもとにありこの絶好のロケーション…!
訪れるのに、わくわく感が増しますね〜。

この機会にぜひお出かけください。

企画事業部 福岡


2016.09.07

展覧会をふりかえってみると…

鹿児島市立美術館にて開催されました、
「京都市美術館展 憧れの京都、麗しの美人画」。

今春に開催され、すでに終了した展覧会ですが、
京都市美術館に所蔵されている作品群が
まとまって九州で展覧されるのは初めてということもあり、
会期中も話題に事欠かずたくさんの方が見に来られました。

地元の「南日本新聞」に、
展覧会を訪れた方の生の声が多数掲載されていましたので
その一部と会場の様子をご紹介したいと思います。

開会式後いよいよオープン

展示会場

「髪の生え際の細かい描写や淡い色使いが綺麗で、近くで作品を見てこそ分かると思いました。作品を入り口から順に見ていくと、時代の移り変わりも感じられます。印象に残ったのは、停留所で傘を支えにベンチに座り込む女性を描いた『暮れゆく停留所』(梶原ひさこ)です。険しく見える表情に、『この女性には一体何があって、何を考えているのだろう』と想像させられました。めったにない機会でいい経験になりました。また見てみたいです。」
(4/6付 森虹太さん・19歳)

「一緒に桜を見に来た幼なじみとたまたま通りかかり、京都のきれいな名画が見られるということに引かれて来場しました。(中略)
『九月』(寺島紫明)は、花柳界の女性も海でこんなに日焼けするまで遊んでいたんだなぁと、当時の女性の生き生きとした暮らしぶりが伝わってきました。」 (4/8付 小田代絵里さん・19歳)

真ん中に見える作品が《九月》寺島紫明

「実物はすごく大きくて、まるで生きているよう。見応えがあります。どの作品も細部まで細やかに描かれていて、繊細な筆遣いに感動しました。色彩もとてもきれい。特に心引かれたのは『槿花』。髪の毛や眉の一本一本まで丁寧に描かれ、女性の何とも言えない憂いを帯びた表情が印象的です。」 (4/9付 川井田万里子さん・68歳)

大きく見応えのある作品が並ぶ

その時その場所に行かないと見られない展覧会。
心に留まる作品との出会いも一期一会ですね。

京の美人たちに、今度はどこで出会えるでしょうか…?

どうぞ、次の出会いも(は)お見逃しなく!

企画事業部 福岡


2016.08.30

待ちに待った、松本零士展

「宇宙戦艦ヤマト」「宇宙海賊キャプテンハーロック」「銀河鉄道999」など、
数々の名作を生み出してきた漫画界のレジェンド・松本零士。
現在、北海道立釧路芸術館にて展覧会を開催中です。

「松本零士展」公式サイト
http://www.kushiro-artmu.jp/schedule/index.html#event0717

開催館のサイトには、本展覧会の「会場見取図」なるものがあり、
どれどれとみてみますと…

漫画、セル画、模型はじめ、見どころが盛りだくさん…!
なんとメーテル&車掌さんなりきりコーナーまで用意されていますよ。

会場入り口。

会場風景。「わが青春のアルカディア」がちらり。

初期の少女漫画ほか、四畳半シリーズ「男おいどん」も!

15歳のデビューから、
未来の世界や壮大なファンタジーを描き続けて約60年。
卓上で生まれた数々の名作を間近でみられる好機です。

会期は9月4日(日)まで。
ぜひじっくりとご堪能ください。

企画事業部 福岡


2016.08.19

「判じ絵の世界」展がはじまりました。

「判じ絵の世界」展が奈良県立万葉文化館ではじまりました!

「判じ絵の世界」展公式サイト
http://manyo.jp/event/detail.html?id=165

判じ絵とは、今でいう目で見る「なぞなぞ」のこと。
さっそく出題です。

たとえばこちら…!

Q1

歯の下に、ねこが逆さまに描かれていますね。

「は(歯)」とねこを逆に読んで「こね」…

さて、おわかりになりましたでしょうか? 
答えは「はこね(箱根)」!

ではこちらは…? 
Q2

鈴に目が描かれていますね。

…そうです。

「すず(鈴)」に「め(目)」で、答えは「すずめ」。

こうして絵を判じて(解く、理解する)、答えを導き出す「判じ絵」は、
江戸時代にたくさん摺られ、大人から子供まで、広く庶民に流行したそうです。

出版の統制が厳しく、
美人や役者の名前を記すことが禁止された当時(のちに絵そのものも禁止に…)、
絵師や版元はそこをくぐり抜ける策として、判じ絵を用いたとも言われています。
たとえば、こちらは歌舞伎役者の二代目澤村田之介を描いた大首絵ですが、
左上の図像の部分は、名前の部分が判じ絵になっています。

「役者はんじ物」(二代目澤村田之助)文化9年

江戸庶民のお楽しみには、
じつは当時の社会情勢も深く関わっているんですね。

今回の展覧会では、動植物や当時の勝手道具、
役者や力士の名前から地名まで、
問いも答えもさまざまに約120点の判じ絵を楽しめます。

「勝手道具はんじもの 下」歌川重宣、嘉永4年

「江戸名所はんじもの」歌川重宣、安政5年

ちなみに、奈良・明日香村にある万葉文化館は、
その名の通り、万葉集を中心とした日本の古代文化に関する研究や展示をされています。

今回「判じ絵」の展覧会がなぜ万葉文化館で?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
じつは万葉集の中には、「なぞなぞ」とも言える表記があるそう。

一例に、「寒過暖来良思」。

こちらは「寒」を「ふゆ」と、「暖」を「はる」と読ませて、
「ふゆすぎてはるきたるらし」と読むそうです。
意外なところで、言葉遊びの共通があるんですね。

会期は10月2日(日)まで。
ぜひ会場で、たくさんの謎解きをお楽しみください。

◎『いろは判じ絵』も絶賛発売中!
http://www.seigensha.com/books/978-4-86152-435-6

企画事業部 福岡


2016.05.13

「有元利夫展 永遠の女神たち」開催中

宮崎県立美術館で有元利夫(1946-1985)の展覧会を開催中です。

「有元利夫展」公式サイト
http://www.miyazaki-archive.jp/bijutsu/box/tokubetsu.html

若くして才能を開花させ、将来を期待されながらも 38歳でこの世を去った画家・有元利夫。

今回の展覧会では、わずか10年の間に制作された
絵画(タブロー)、素描、版画、立体120点を展示しています。

有元は、ちらしにも掲載されている「花降る日」(1977年)で、
当時新人洋画家の登竜門とされた安井賞の特別賞を受賞するなど、
一躍時代の寵児となりました。

フレスコ画や日本の仏画など、古典のなかに普遍の美を見出し、
自らの作る作品にもそうした美の存在を求めつづけた有元。
時を経ても色褪せることのない名作の数々は、
今なお多くの人に愛されています。

「厳格なカノン」(1980年)©Yoko Arimoto

「出現」(1984年)©Yoko Arimoto

「僕の中の『作りたがり屋』の血が騒いだ」ばかりではなく、
「別のマチエールに対する興味」から、
メインといえるタブロー以外の版画や立体の手法も旺盛に試みてきた有元は、
それぞれの手法やマチエールに対して、さまざまな言葉を残しています。
下記は版画に対して語られたもの。
喜びや不安を抱きながら、刷り進めていった様がうかがえるようですね。

 「刷ってみないと何も判らない(経験が浅いので)。
 その隙間がタブローとの決定的違いです。
 まどろっこしくてイライラすると同時に
 ドキドキ期待に打ち震えるちょっとおもしろい感じです。」
 (「もうひとつの空−日記と素描−」新潮社、1986年より)

「A MEMORY」(版画集「一千一秒物語」 より、1983年)©Yoko Arimoto

会場では、乾漆やブロンズの作品もゆっくり見られます。

美術館は、宮崎駅から車で15分ほどの文化公園内にあります。
「有元利夫展」は2階で開催中。
1階では「第1期コレクション展」に加え、
常設で宮崎郷土の画家・瑛九作品を見られるのもまた嬉しい。

有元利夫展は5月29日まで。
この期に、遠方からもぜひ足をお運びください!

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5月には「僕には歌があるはずだ」(青幻舎)も出来上がってきます。
こちらも会場で販売中。どうぞお見逃しなく!

企画事業部 福岡

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