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2005年に享年27歳で逝った西田潤は、国内外で受賞暦を重ねる稀有の陶芸家だった。連作「絶」は、その代表作。大きな壷の内に釉薬で造形したものを入れ、それを丸ごと1300度の窯の中で三日四日と焼きしめる。溶解する物質のエネルギー、溶けきれない物質の凄み。窯から引き出した壷を叩き割ることによって、それは鮮烈に出現する。
「自然の創造性に人間の創造が加わったときにできる、独立した存在をつくりたい」と語り、「作品は僕の分身」と言った西田潤にとって、「絶」とはどんな言葉だったか。「絶縁」、「絶対」、「絶体絶命」、そして「零」。未踏の領域を拓いて逝った陶芸家 西田潤をあらためて問い直す作品集。
本書に掲載されている作品の多くは、現在、世界の主要な美術館や財団などにコレクションされている。彼の死後、2013年にはボストン美術館にも大型作品が収蔵され、長期展示のためのコレクションルームがオープンした。
死というひとつの境を超え、今もなおその力を世界へ見せつづける西田潤。世界各地から寄せられた本書復刊への思いを受け、12年の時を経て登場。