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コンテンポラリーアート

空中空(なかそら) 宮永愛子

Nakasora Aiko Miyanaga

This book includes masterpieces of up-and-coming artists who not only take on the traditional representation but are free from its usual limits. They show us their outstanding imaginations and today’s heated Japanese modern art.
Official pictorial record for the exhibition.

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宮永愛子は靴や時計、バッグという日用品をナフタリンでかたどったオブジェ、塩を使ったインスタレーションなど、時間を視覚化する作品を生み出してきました。
時とともにうつろう作品は、一見はかなく、繊細でありつつも同時にかたちあるものは変わりゆくという永遠性のイメージを宿します。

寄稿:建畠 晢、福岡伸一
アートディレクション:豊永政史

ULTRA FACTORY MIYANAGA Aiko Project 2012
http://www.ultrafactory.jp/miyanaga2012/main.html

展覧会情報
「宮永愛子 なかそら―空中空」展
国立国際美術館
2012年10月13日―12月24日
http://www.nmao.go.jp/index.html

宮永愛子作品集 空中空 Special Edition<限定50部>
作品付き特装版 予約受付中!

Nakasora
Aiko Miyanaga

□ format : 255×165×15 mm
□ binding : Hardcover
□ page : 128 pages

3,200yen(JPY)+Tax
Price with shipping included as follows:

Order Information
http://www.seigensha.com/order_overseas

*Payment may be made by Mastercard, Visa, American Express and JCB.

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空中空(なかそら)
宮永愛子

Special Edition<限定50部>
作品付き特装版はこちら

□判型:B5判変
□ 総頁:128頁




□ 上製
□ ISBN:978-4-86152-368-7 C0071

定価:3,200円+消費税
アマゾンで購入する

書 評

空中空(なかそら)―日経新聞1月20日掲載

 時がたてば消えてしまうナフタリンを素材に造形した、蝶やイス、日用雑貨。現代芸術家の著者の作品は、もろさの中に強さを感じさせる。それは、風化や凝固を繰り返して輝きを増す人の記憶にどこか似ている。

 タイトルは、3つ目の「空」が正しくは左右逆さの鏡文字。終わりなく漂い、変化しながら巡り続ける世界のイメージという。儚げだが決して消えない、著者の作品の魂がそこに浮遊している。

空中空(なかそら)―京都新聞11/10掲載

変化しつつ世界は続く

 京都出身の現代美術家宮永愛子(1974年~)の展覧会が国立国際美術館で開かれている。常温で昇華するナフタリンを素材にした作品は一見、消えゆくようにはかない。だが、宮永は新作6点を通して「変化を続けながら、在る世界」を力強く示している。

 時間とともに自壊するナフタリン。それは本当に霧散したのだろうか。万物は移ろいながら存在する。自然も人間も、流動しながらかりそめの形をなしている。「なかそら」とは、何かの途上、終わりなき途中のような意味だろうか。そうした思考が強く表れるのが、丸い管の中におぼろげに白いはしごが浮かび上る作品。下部のナフタリンが昇華し、糸に結晶しているのだ。会期の経過とともに、はしごは“成長”する。「形を変えられる柔軟さと力強さ、大胆さがあり、その上にはかなさがある。そうじゃないと、ロマンチックなだけになる」という。

 作品のみかけとは裏腹に、壮大な創意が吹き込まれる。箱状の透明樹脂の中に、ナフタリンのイスが眠る作品がある。重さ約500キロ。「熱で変わるナフタリンに対し、透明樹脂は固まるときに熱を出す。正反対の素材が一緒にある」。イスの脚の一つにシールを外せば、空気が入ってナフタリンが溶ける仕掛け。「何百年か後、半透明なイスの痕跡、不在の形が現れるはずなんです」

 全体の空間の見せ方に力を入れた。例えば、長さ18メートルのガラスケースに日用品がまるで氷結したように並ぶ作品。シリコンの型にナフタリンを流し込んで作った傘、ぬいぐるみ、ジグソーパズル、靴、時計。多くがこれまでの宮永作品に登場してきた。「初めての人には身近な日常を入り口に、何度か見ている人は話の続きを深める構成にした」。――(中略)――

 この1年、五島記念文化賞の副賞でチリの標高5000メートル地帯など南米を中心に世界を歩いた。「地球の裏側の景色が見たかった。果てはあるようで果てがない」。世界は続いている。景色はつながっている。「世界は変わって動いているだけ。柔軟に安定しているんです」。体験は、作品への確信を深めている。
(河村亮)

空中空(なかそら)―読売新聞12月2日掲載

 現在、大阪の国立国際美術館で開催されている展覧会の図録に、これまでの作品を収めた、宮永愛子の初めての作品集になる。
 半透明の白い物質。それがナフタリンでできていることをキャプションを読んで知る。形態は保持されず、時間が経つごとに、昇華し、崩れ、アクリルケースの内側に、フレーク状の結晶がついてゆく。一見、作品が消えたように思える。しかし、ケース内の物質の総量はかわらず、昇華によって、目にみえるかたちが変わっただけにすぎない。作品は、微細に変化しつづける。その日、その時の天気と同じように、ただ過ぎてゆくのを眺める。長い時間のある瞬間が、写真に収められている。一頁に、何万年という時間がこめられた自然史の図鑑をみているようにも錯覚する。絶えず変わりつづけることだけが唯一変わらないことであることを、ケースの内で変化する結晶にみていた。(青幻舎、3200円)評・朝吹真理子

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