青幻舎 SEIGENSHA Art Publishing

西洋絵画の構図やモチーフを引用した独特の作品で知られる橋爪彩。
奔放にふるまう少女たちの、わずかな悪意と清らかさ。
極めて薄く塗り重ねられた画肌は艶めいた光を発し
息をひそめ見つめずにはいられない。
若手実力派画家、待望の初作品集。

橋爪彩の絵を見た者は誰しも最初はその巧みさに舌を巻く。
さらにその先に鑑賞者の不安を誘えば、絵の価値はさらに高まる。
その不安とは、なぜ対象にここまで肉薄するのかという
疑問とセットになっている。―島田雅彦（小説家）

寄稿：高階秀爾、島田雅彦

橋爪彩（はしづめ・さい）
1980年東京生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修了
2006-2010年渡欧。現在東京在住。
2014「ノスタルジー&ファンタジー」展(国立国際美術館)、
2013「DOMANI・明日展―未来を担う美術家たち」展(国立新美術館)など出品多数。
島田雅彦『美しい魂』ほか書籍の装画も多く手掛ける。