新刊
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ユーラシア大陸の西端に位置するアイルランドの「ケルト」から、東端に位置する日本の「青森」まで――。 本書では、装飾写本や美術工芸品をはじめとする「装飾/文様の宇宙」を彩る多様な作品・資料を、全8章にわたる豊富なビジュアルと解説テキストで紹介します。 人類は、知恵を持つ「ホモ・サピエンス」、ものを作る「ホモ・ファベル」、遊ぶ「ホモ・ルーデンス」であると同時に、装飾する「ホモ・オルナートゥス(飾る人)」でもあります。 装飾芸術の第一線で活躍してきた鶴岡真弓氏とともに、この「飾る存在」としての人間、その芸術史の根源に迫ります。
–鶴岡真弓(芸術人類学者)×青木淳(建築家)による対談を収録!
【8章の構成】
第1章 ケルト装飾写本:驚異のミクロコスモス ―キリスト教と異教を越えた「文様と文字」 第2章 棟方志功とケルト文様の邂逅 ―北方の稠密 第3章 装飾の生命力と呪術 ―北東アジアと中央ユーラシアの美術工芸 第4章 精霊たちの参道 ―小像にうごめくアニマの力 第5章 渦巻の神秘:日本の「縄文」とアイルランドの「巨石」 ―ユーロ=アジア世界の東西にみる先史文様 第6章 生命論としての「装飾/文様」 ―今和次郎の原点「卒業制作」作品群 第7章 「蝦夷錦」と「北のシルクロード」 ―北方民族の交易と装飾 第8章 「ねぶた」:祈りの大灯篭 ―ユーロ=アジア世界をつなぐ「龍/雲」と「三つ巴文様」
【本書の冒頭の言葉より】
「装飾する魂」のグレート・ジャーニー 日本列島からユーロ=アジア世界をつなぐ文様の宇宙
飾る人 / ホモ・オルナートゥス
人類・人間は、「ホモ・サピエンス(知恵の人)」と呼ばれます。 「ホモ・ファベル(作る人)」「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」でもあります。 しかしこの定義だけが、すべてではありません。 更にこの「知・作・遊」が最も美的に磨かれた、 「ホモ・オルナートゥス/飾る人」として、存在しています。 「飾る人」、 それは本書の「8つの章」に登場する人々のように、 「生の只中に輝く希望の美を創り出す人類・人間」を指しています。 「飾る営み」、「装飾」は、 世界のどの地域にも偏在し、先史から現代までを貫いています。
「身体」「服飾」「建築」「インテリア」「庭園」「ランドスケープ」「環境」という、 聖と俗の両方の空間で、連綿と創り続けられた「装飾美術/デコラティヴ・アート」は、 人類のマテリアル・カルチャーとして、銀河の流れのように、 今日まで途切れなく続いてきました。
装飾する魂への旅
「装飾の営み」は、死からの再生を祈る人間の心から生まれました。 人に花を贈り合い、手向ける行為は、 人間の「装飾」表現の根源にあります。 古代人と変わらず、現代人も、 たくましい、「ホモ・オルナートゥス(飾る人)」であることを、忘れてはなりません。 最先端の科学技術を持っていても、先史の人々と同じく私たちもまた生身です。 「人新世」と呼ばれ、人類・人間が地球の生命力を危ぶませ、国際社会が昏迷する今、 遥かいにしえの人々が、宇宙・自然に「生かされている」ことに感謝し創造した 「装飾」の営みと芸術を、根源から回復し発揮する時が来ているのではないでしょうか。 夏の朝に咲く朝顔の蔓草を文様にした人々。星の輝きを布に刺してきた先人たち。 「生きとし生けるもの」の死をも乗り越えていこうとする「装飾する魂」。 人類の生き方が問われる今こそ、それはこの地上で発揮される時を迎えていると思います。 過去・現在・未来へと継承される 本書のグレート・ジャーニーに出発しましょう。
鶴岡真弓 多摩美術大学名誉教授 / 芸術人類学者
鶴岡真弓(つるおか・まゆみ) 多摩美術大学名誉教授。芸術人類学者。早稲田大学大学院修了。アイルランド、ダブリン大学トリニティ・カレッジに留学。東北芸術工科大学、立命館大学、多摩美術大学教授、芸術人類学研究所所長、同美術館館長などを歴任。ケルト芸術文化&ユーロ=アジア生命デザイン交流史研究家。西はアイルランドから、中央ユーラシア、シベリア、日本列島に至る民族の装飾文化・文様を調査。主著に『ケルト/装飾的思考』『ケルト美術』『装飾の神話学』『装飾する魂』『ケルト再生の思想』『すぐわかるヨーロッパの装飾文様』『装飾デザインを読みとく30のストーリー』『渦巻の芸術人類学:死と再生のスパイラル』、主訳書に『ケルズの書』『古ヨーロッパの神々』ほか多数。ドキュメンタリー映画『地球交響曲/ガイア・シンフォニー』(1992年)『フィシスの波文』(2024年)でもケルトや日本の文様美術を紹介。
メディア情報
展覧会・イベント
2026.7.11-9.27 | 青森県立美術館
10月刊行予定
SEIGENSHA Group
ユーラシア大陸の西端に位置するアイルランドの「ケルト」から、東端に位置する日本の「青森」まで――。
本書では、装飾写本や美術工芸品をはじめとする「装飾/文様の宇宙」を彩る多様な作品・資料を、全8章にわたる豊富なビジュアルと解説テキストで紹介します。
人類は、知恵を持つ「ホモ・サピエンス」、ものを作る「ホモ・ファベル」、遊ぶ「ホモ・ルーデンス」であると同時に、装飾する「ホモ・オルナートゥス(飾る人)」でもあります。
装飾芸術の第一線で活躍してきた鶴岡真弓氏とともに、この「飾る存在」としての人間、その芸術史の根源に迫ります。
–鶴岡真弓(芸術人類学者)×青木淳(建築家)による対談を収録!
【8章の構成】
第1章 ケルト装飾写本:驚異のミクロコスモス
―キリスト教と異教を越えた「文様と文字」
第2章 棟方志功とケルト文様の邂逅
―北方の稠密
第3章 装飾の生命力と呪術
―北東アジアと中央ユーラシアの美術工芸
第4章 精霊たちの参道
―小像にうごめくアニマの力
第5章 渦巻の神秘:日本の「縄文」とアイルランドの「巨石」
―ユーロ=アジア世界の東西にみる先史文様
第6章 生命論としての「装飾/文様」
―今和次郎の原点「卒業制作」作品群
第7章 「蝦夷錦」と「北のシルクロード」
―北方民族の交易と装飾
第8章 「ねぶた」:祈りの大灯篭
―ユーロ=アジア世界をつなぐ「龍/雲」と「三つ巴文様」
【本書の冒頭の言葉より】
「装飾する魂」のグレート・ジャーニー
日本列島からユーロ=アジア世界をつなぐ文様の宇宙
飾る人 / ホモ・オルナートゥス
人類・人間は、「ホモ・サピエンス(知恵の人)」と呼ばれます。
「ホモ・ファベル(作る人)」「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」でもあります。
しかしこの定義だけが、すべてではありません。
更にこの「知・作・遊」が最も美的に磨かれた、
「ホモ・オルナートゥス/飾る人」として、存在しています。
「飾る人」、
それは本書の「8つの章」に登場する人々のように、
「生の只中に輝く希望の美を創り出す人類・人間」を指しています。
「飾る営み」、「装飾」は、
世界のどの地域にも偏在し、先史から現代までを貫いています。
「身体」「服飾」「建築」「インテリア」「庭園」「ランドスケープ」「環境」という、
聖と俗の両方の空間で、連綿と創り続けられた「装飾美術/デコラティヴ・アート」は、
人類のマテリアル・カルチャーとして、銀河の流れのように、
今日まで途切れなく続いてきました。
装飾する魂への旅
「装飾の営み」は、死からの再生を祈る人間の心から生まれました。
人に花を贈り合い、手向ける行為は、
人間の「装飾」表現の根源にあります。
古代人と変わらず、現代人も、
たくましい、「ホモ・オルナートゥス(飾る人)」であることを、忘れてはなりません。
最先端の科学技術を持っていても、先史の人々と同じく私たちもまた生身です。
「人新世」と呼ばれ、人類・人間が地球の生命力を危ぶませ、国際社会が昏迷する今、
遥かいにしえの人々が、宇宙・自然に「生かされている」ことに感謝し創造した
「装飾」の営みと芸術を、根源から回復し発揮する時が来ているのではないでしょうか。
夏の朝に咲く朝顔の蔓草を文様にした人々。星の輝きを布に刺してきた先人たち。
「生きとし生けるもの」の死をも乗り越えていこうとする「装飾する魂」。
人類の生き方が問われる今こそ、それはこの地上で発揮される時を迎えていると思います。
過去・現在・未来へと継承される
本書のグレート・ジャーニーに出発しましょう。
鶴岡真弓
多摩美術大学名誉教授 / 芸術人類学者
鶴岡真弓(つるおか・まゆみ)
多摩美術大学名誉教授。芸術人類学者。早稲田大学大学院修了。アイルランド、ダブリン大学トリニティ・カレッジに留学。東北芸術工科大学、立命館大学、多摩美術大学教授、芸術人類学研究所所長、同美術館館長などを歴任。ケルト芸術文化&ユーロ=アジア生命デザイン交流史研究家。西はアイルランドから、中央ユーラシア、シベリア、日本列島に至る民族の装飾文化・文様を調査。主著に『ケルト/装飾的思考』『ケルト美術』『装飾の神話学』『装飾する魂』『ケルト再生の思想』『すぐわかるヨーロッパの装飾文様』『装飾デザインを読みとく30のストーリー』『渦巻の芸術人類学:死と再生のスパイラル』、主訳書に『ケルズの書』『古ヨーロッパの神々』ほか多数。ドキュメンタリー映画『地球交響曲/ガイア・シンフォニー』(1992年)『フィシスの波文』(2024年)でもケルトや日本の文様美術を紹介。