京大吉田寮 ― 共に暮らせば、だいたいカオス
11月刊行予定

- 予価:
- 3,080円(本体2,800円)
- 著者:
- 板谷めぐみ
- アートディレクション:
- 三村漢
- 判型:
- B5変
- 総頁:
- 128頁
- 製本:
- 並製
- ISBN:
- 978-4-86831-075-4 C0072
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1913年に建てられ、現存する日本最古の学生寮として知られる京都大学学生寄宿舎「吉田寮」。
ここでは全ての物事を自分たちで決める自治で運営されており、設備や物品の管理も寮生自らの手で行われている。自由だからといって何もしなくていいわけではなく、むしろ自分たちでやることは増え、意見が違えば対等に言葉を交わし、ときにはその対話が深夜まで続く。国籍も文化も考え方も異なる学生たちが、不便さを共にしながら暮らしている。
共に暮らせば、だいたいカオス。
ここは、いつだって予測不能。
玄関の床には人が転がり、猫はその上で丸くなる。誰かがわけのわからないことを始め、どうでもいいことで笑い合う。そんな出来事が日々繰り広げられるなか、今日も誰かが飯を作り、夜遅くまで話し声が聞こえる――。
100年以上にわたり使い継がれてきた古びた廊下や補修を重ねた柱には、ここを行き交った数え切れない人々の記憶が重なり合っている。
この場所に惹かれ、自らも寮生として暮らす板谷めぐみは、その日常にカメラを向け続けた。
歴史的な建築、学生自治の象徴として語られてきた吉田寮の、不便で、煩わしく、けれどどこまでも愛おしいその素顔を写し出した一冊。
板谷めぐみ(いたや・めぐみ)
大阪府生まれ。看護師としてケニアのスラム、スリランカ、インド農村部で国際保健医療活動に携わる。退職後、故・福島菊次郎に師事。
現在、京都大学大学院で文化人類学を専攻し、原爆被爆者の語りと記憶について研究している。国内外の戦争体験者を撮影するほか、京都大学学生寄宿舎「吉田寮」では、自ら寮生として暮らしながら撮影を続けている。
第20回 名取洋之助写真賞受賞。