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ちいさな美術館

平山郁夫 ―ちいさな美術館

平山郁夫が東京美術学校(現東京芸術大学)を卒業したのは1952年。戦争に負けた日本は貧しく、まだ戦後の混乱が続いていた。それに中学を広島で過ごした平山は原爆症に悩まされることになった。こういう困難が多かったからこそ、青年・平山郁夫は考え、悩み、それを作品に反映できたのではないかと思う。1959年に初期の代表作「仏教伝来」を発表している。玄奘三蔵が困難な道のりをへてのインド行から唐への帰途、オアシスに憩う姿を描いたものである。“画家としての本当のスタート”と自らいうように、仏教シリーズの始まりであった。

平山郁夫の真骨頂は1点1点の作品にあるというよりも、全生涯をかけて制作した全作品が、まるで交響曲のように奏でる壮大なロマンにあると思う。そういう意味で新しいタイプの画家であった。
2009年79歳での死は惜しみても余りある。

草薙奈津子(美術評論家) -序文より抜粋-

平山郁夫
―ちいさな美術館

□ 判型:A6判
□ 32葉
□ ポストカードブック 
□ ISBN 978-4-86152-293-2 C0071

定価:1,200円+消費税
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