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装や男装の文化は洋の東西を問わず古くから見られますが、江戸時代にも祭礼で芸者の女性が男装して出し物を演じたり、男性役者が女性を専門に演じる歌舞伎の女形が人気を博し、「異性装」や「男女入れ替え」の発想は江戸の人々にとってとても身近なものでした。本書では描かれた浮世絵を通して、美しく粋な表現で自由に男女の境界を自由に行き来する、江戸時代の風俗や文化の諸相に迫ります。
第一章:風俗としての女装・男装 / 各地の祭礼でみられた男装の芸者や、中世的な装いの若衆
第二章:物語の中の女装・男装 / 小説、歌舞伎などに登場する、異性装の人物たち
第三章:歌舞伎の女形たち / 浮世絵に描かれた各時代を彩る名女形たち
第四章:歌舞伎の趣向に見る男女の入替 / 歌舞伎にみる自由な男女入替えの発想
コラム1:俄と附祭
コラム2:若衆と陰間
コラム3:稚児と女装
コラム4:女形と理想の女性像
コラム5:浮世絵に描かれた男性らしさ・女性らしさ
収録作家:歌川広重・歌川国貞・喜多川歌麿・鈴木春信・月岡芳年・東洲斎写楽 など
展覧会情報
太田記念美術館 2018年3月2日〜25日