ロシアのチョコレート包み紙ーソ連時代のかわいいデザインー
- 定価:
- 2,420円(本体2,200円)
- 著者:
- 小我野明子、イーゴリ・スミレンヌィ
- アートディレクション:
- 荻田純
- 判型:
- A5
- 総頁:
- 160頁
- 製本:
- 並製
- ISBN:
- 978-4-86152-878-1 C2070
1950~80年代を中心とした、愛らしいパッケージデザイン約300点。
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奈良のちいさなロシア雑貨店「マールイミール」を営む小我野明子さんが現地で出会った、ソ連時代のチョコレートの包み紙。博物館が閉鎖したことを知り、いつか再オープンするかもと調べ続けた数年後、当時の博物館のコレクションをロシアのある雑誌社が保管しているという記事を見つけました。「また、あのコレクションを見たい! 」という思いが行動へと変わり、小我野さんは雑誌社の編集長イーゴリ・スミレンヌィさんへと辿り着きます。本書は、そんな情熱と出会いから生まれた1冊です。
日本では今まで紹介される機会が少なかった、ロシアのチョコレートの包み紙。それは、愛らしさだけでなく歴史や社会情勢をも表現する奥深さを併せ持ったものでした。
ロシアでは、19世紀末から20世紀初めにかけて、独創性のあるパッケージデザインが繰り広げられてきました。 デザインへの意識はソ連時代にも受け継がれ、企業が国有となった社会の中でも、様々なクリエイターたちが包み紙のデザインを洗練し生み出してきたのです。歴史やアルファベット、動物学だけでなく、民話やアニメのシーン、著名な画家の絵画、記念日、さらには社会情勢にまつわるものなどが描かれ、「朝のニュースは新聞で。夕方のニュースはチョコレートで。」と謳われるほど、チョコレートと包み紙は市民の間で切り離せない存在でした。
本書は、そんなソ連時代の包み紙を、モスクワのパッケージデザイン専門誌「タラ・イ・ウパコフカ」編集長のコレクションからご紹介します。様々な包み紙があるなかで、1950~80年代のものを中心に、人々から愛されたパッケージの数々をご覧ください。
小我野明子(こがの・あきこ)
奈良在住のフリーライター。旅行と雑貨が好きで、2011年にちいさな雑貨店「マールイ・ミール」をオープン。著書に『ロシアのかわいいデザインたち』(ピエ・ブックス/井岡美保さんと共著)『おとぎの国、ロシアのかわいい本』(ピエ・ブックス)『ロシア 暮らしの中のかわいい民芸』(パイインターナショナル)。
イーゴリ・スミレンヌィ
雑誌「タラ・イ・ウパコフカ(容器と包装)」編集長兼ディレクター。全国包装業者連合(NCPack)副会長。ロシア初となる包装の歴史デザイン博物館創設者でコレクター。ロシアと世界の包装事業の歴史好き。著書に『ロシアのラベルの二世紀』『ロシア帝国のビール』『包装のもうひとつの人生』『包装とラベルのモスクワ』など。