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芸術新潮連載「失われたパリの復元」をもとに、200点以上のビジュアル図版から、パリ史の中で最も衝撃的な「パリ大改造」前後を見つめる——
1853–70年、オスマン男爵によって着手された都市改造は別名「パリの外科手術」と言われ、ルーブル宮や新オペラ座の建設、改善された上下水道、街に光をもたらすガス灯の設置など、今日イメージされる「パリ」を形作りました。その激動の時代は、印象派をはじめとした画家たちの格好のテーマとなりました。風俗や景観を描いた絵画、当時の衣装、地図などの多様な作品から、匂い立つような花の都のノスタルジーをたどります。
関連展示
19世紀パリ時間旅行―失われた街を求めて―〈練馬区独立70周年記念展〉展
会場:練馬区立美術館
会期:2017年4月16日(日)~6月4日(日)
鹿島茂(かしま・しげる)
フランス文学者、評論家、エッセイスト、明治大学国際日本学部教授。1949年横浜市生まれ。1973年東京大学仏文科卒業。1978年同大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。専門は19世紀フランス社会・小説。古書コレクターとしても知られる。主な著書に『馬車が買いたい!』『モンマルトル風俗辞典』(以上 白水社)、『文学的パリガイド』『フランス文学は役に立つ!』(以上 日本放送出版協会)、『パリの秘密』『パリの日本人』(以上 中公文庫)、『子供より古書が大事と思いたい』『大読書日記』(以上 青土社)ほか多数。