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「不在」トゥールーズ=ロートレック

12月刊行予定

定価:
3,300円(本体3,000円)
編著者:
三菱一号館美術館
監修:
安井裕雄
アートディレクション:
林琢真
言語:
日英併記
判型:
B5変
総頁:
200頁
製本:
並製
ISBN:
978-4-86152-978-8 C0071

ロートレックが最後まで自身の手元に残した最愛のコレクション。

トゥールーズ=ロートレック(1864~1901)が生涯決して手放そうとしなかった私的な作品群は、彼の死後、親友であり最大の理解者でもあった画廊主モーリス・ジョワイヤンに引き取られ散逸を免れる。そのコレクションには、代表作であるリトグラフやポスター作品のほか、めずらしい刷り作品や、晩餐会のメニューなど、ほかでは目にすることのない希少な作品が含まれていた。本書には、「博物誌」「彼女たち」「ロイ・フラー」「イヴェット・ギルベール」など、ロートレックが生涯愛したパリと女性たちを描いた136作品を掲載。繊細でユーモアに満ちた眼差しを感じられる筆致からは、ポスター画家として知られるロートレックの新たな側面と魅力が伝わってくる。小説家 小林エリカがロートレックに寄せて書き下ろした2つの掌編、「彼女の腹のなか」「彼女の腰まわり」を収録する。

掲載コラム:
『博物誌』とジュール・ルナール
モーリス・ジョワイヤンとトゥールーズ=ロートレック没後の評価
アリスティド・ブリュアン
ジャヌ・アヴリル
『イヴェット・ギルベール』
《アンバサドゥールにて、カフェ・コンセールの女歌手》
《ロイ・フラー嬢》
『彼女たち』

寄稿:小林エリカ

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec)
1864~1901。南仏の伯爵家に生まれ、8歳からパリで絵を描き学び始める。13歳で怪我をきっかけに発育が停止し、その後障がい者として差別を受けた経験から、夜の世界の女性たちに共感してムーラン・ルージュをはじめとするダンスホールなどで彼女たちを愛情を込めて描いた。36歳で夭逝するまで多くの絵画やリトグラフを創作する。

安井裕雄(やすい・ひろお)
1969年生まれ。財団法人ひろしま美術館学芸員、岩手県立美術館専門学芸員を経て、現在、三菱一号館美術館上席学芸員。専門はフランス近代美術。

小林エリカ(こばやし・えりか)
1978年生まれ。作家、マンガ家、アーティスト 。目に見えないもの、時間や歴史、家族や記憶、声や痕跡を手がかりに、入念なリサーチに基づく史実とフィクションを織り交ぜた作品を制作する。

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