青幻舎WEBマガジン
FOLK TOYs NIPPON にっぽんの郷土玩具 横田百合のオトンコレクション
13

#13 「こけしによく似た郷土玩具」

東北地方で作られる伝統こけし。こけしは今、何度目かの大ブームですね。
丸い頭に円筒形の体。素朴なお顔、着物姿。湯治場のお土産として広がったこけし。
女の子のごっこ遊びの相手に、またそんな子どもの健やかな成長を願って
作られ贈られた人の形をした玩具は、他の地域にも見られます。

熊本 日奈久 べんた人形 (木製)

熊本 日奈久 べんた人形 (木製)
日奈久(ひなぐ)は八代海に面した温泉町。
桐の下駄の産地でもあり、あまった廃材を利用してべんた人形は生まれました。
湯治のおみやげとして、地域の産業を利用して出来たところも、こけしと似ています。 
「べんた」は作者の名前。またの名前を、民話の孝行息子と町娘おきんの恋物語から「おきん女人形」とも。

 

香川 高松 ほうこさん (張子)





香川 高松 ほうこさん (張子)
四国を代表する高松張子、そのまた代表のほうこさん=奉公さんです。 奉公さんも民話から生まれました。 御殿に奉公にきていたおくに(おまき説もあり)。あるとき御殿のお姫さまが病に倒れます。 おくにはお姫さまの病気を自分に移して身代りとなって島へ流されました。 子どもが病気になると「ほうこさんを」子どもに抱かせ、海に流すと病気が治ると伝えられています。

香川 高松 ほうこさん (張子)







鳥取 倉吉 はこた人形 (張子)
「はこた」は、「はーこさん」という言葉の転じたもの。 「はーこさん」というのは純朴な若い女性という意味。 厄除けを願う親がお守りとして子どもに持たせました。

広島 廿日市 おぼこ人形 (張子)





広島 廿日市 おぼこ人形(張子)
300年の歴史を持つ廿日市(はつかいち)張子は、 京都の伏見人形(土)から生まれたとされていますので こけしとはまったく別の流れで出来たものです。

こけしにもですが、日本各地の郷土玩具や、 このこけしによく似た玩具たちにも、赤い色が多用され印象的です。 赤は疱瘡神が嫌う色。子どもが病気にならないように、 健康に育つようにと願いをこめて多く使われているのです。

ロシア マトリョーシカ (木製)







ロシア マトリョーシカ (木製)
マトリョーシカは一説によると、19世紀に箱根にやってきたロシア人修道士が、お土産に箱根細工の入れ子の人形やこけし・だるまを持って帰ったのが始まりといわれているそうです。

プロフール

横田百合のオトン

横田百合のオトン

昭和2年生まれの現在86歳。
奈良県在住。
30代で郷土玩具の魅力に目覚める。現地を旅したり、物産展に足繁く通ったり、日本郷土玩具の会に入ったりしながら、マイペースながらも集めた数は700点あまり。

横田百合

実家でオトンと二人で暮らすなか、40代で郷土玩具に目覚める。instagram(@yuriplus)にオトンの郷土玩具コレクションをオトンコレクションとして約1年、ほぼ毎日2点のペースで投稿。大阪玉造バンコにて2012年オトンコレクション「こけし展」、2013年オトンコレクション「はりこ展」を開催。2014年京都マヤルカ古書店にてオトンコレクション「写真展」を開催。大阪こけし教室会員。

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